岩松氏純 〜抵抗空しく・・・〜


永正四年〜天文十七年 東毛の名門、岩松氏の出自。

岩松氏は正真正銘、源氏の血を汲みんでおり上州でも一、二を争う名家です。
惣領である新田氏が没落し、新田荘を分割相続した世良田氏も歴史から消えてしまった後は、まさに独壇場。
「新田岩松氏」とも称され、新田氏の直統のような位置づけで見られていた事でしょう。

父は岩松尚純、兄が岩松昌純、子に岩松守純

父・兄の代から続く横瀬氏との抗争の最中に生まれた氏純は、兄昌純が横瀬泰繁により自刃に追い込まれた後、兄と同じ様に傀儡となるべく岩松氏の当主とされました。
享禄二年の事と言われていますので、氏純25歳の頃でした。

結局、兄と同じような人生を歩む事となり、20年近く傀儡として生き続ける羽目になりました。
横瀬泰繁の専横は日に日に進み(とはいえ、氏純が当主になった時点では、もうどうしようもない状態だったでしょうけど)、主家乗っ取りすら視野に入ってきます。
その後も泰繁の専横を食い止められないまま、月日は流れます。

なんと、その泰繁が天文十四年の下野壬生合戦で戦死。
チャンスが訪れたかに見えます。

しかし後を継いだ横瀬成繁(曾祖父と同名、業繁とも)は、泰繁に勝るとも劣らぬ才覚を見せつけ横瀬氏の専横状態は続きます。
結局、氏純は横瀬氏の目に見えたり見えなかったりする圧力に耐えかねて自刃。
享年40歳

岩松氏は氏純の嫡子である守純が後継当主となりましたが、もはや風前の灯でした。

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